アオトのコゴト

ここは文字に臆病になった僕が通う診療所

ギブ。アンド、ギブ。

こんにちは、アオトです。

今日病院に約1ヶ月ぶりに行った。理由は2つ。手持ちのデパスがなくなったのと、もうひとつは傷病手当の書類に不備があったので訂正してもらいに(というか、帰り道に出して帰るというミッションを自分の文章で思い出した)。

 

そうそう、一昨日かな。その傷病手当の書類について、わからないことがいくつかあったので、京都の役所に電話をした。電話口は女性で、声色的にぼくと同い年ぐらいの雰囲気だった。その「笑う犬の冒険」ド世代と思しき女性は、まあ辛辣で「ええ、はい。そうです。はい、そうです。それはわかりません。ハローワークで聞いてください。そうですね、はい。はい。はい。はい。はい。」って具合に感情ゼロで、さすがに少し苛立ちを覚えた。ますます京都への嫌悪感が募った。おれは、阪急で梅田に行くことはあっても、ぜったいに河原町方面には乗らんぞ。と、曲がったヘソをさらに曲げた。

 

で、病院の話。一応診察もあって、近況報告。夜眠れるようにはなったけれど電車や人の多い場所での不安感の募りがひどくなったことを伝える。すると先生は、「そっか。それな、自分に自信が持てたら治ると思うで」と笑顔で一言。そうでしょうね、わかります。まさにそのとおり。そのあと、最近自宅でコピーライターの仕事を始めたことと、小説にも改めて挑戦していると言うと「お! ええ流れやん! そのまま金になったらもうけもんやな。がんばって!」と言ってくれた。あざます、がんばりやす。

 

そしてその後は先生のタメになる話。先生は診察の合間にいろんな話をしてくれる。それが鬱陶しいと感じる人もいるかもしれないけれど、ぼくはわりと先生の小話を聞くのが好きで、今日もずっと耳を傾けていた。

 

そのなかで先生が「世の中"Give and take"ちゃうからな。"Give and give"やで。自分はこんだけやってんのに、がんばってんのに、相手はなんもしてくれへん。とか思ったらあかんで。それでええねん。見返り求めたらあかん。そう思うとな、気がめっちゃ楽になるねん」とまたニコリと笑って言っていたのが印象的だった。

確かにそうよね。「自分がこんだけやってんのに、なんで相手は何にもしてくれへんねやろ」って考えは、ぼくのなかにも少なからずある。誰だってそうだと思う。けど、精神科の先生にそう言われちゃあ返す言葉が見当たらない。精神科なんてgive and giveだらけの世界でしょうから。

 

ギブ、アンド。ギブ。

 

不条理や矛盾に直面したときは、この言葉を唱えることにした。